登る峠の道標

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昨日のTBS情熱大陸

自転車ロードレーサー別府史之、23歳の特集だった。
ロードレースは100年以上の伝統を持つヨーロッパで人気のスポーツ。その最高峰のレース「ツール・ド・フランス」を7連覇した世界最強のチームが「ディスカバリーチャンネル」。別府は、このチームに所属する唯一の日本人選手。プロ2年目、期待のホープだ。同時に別府は今年の日本チャンピオン。日の丸をあしらった赤と白のジャージがその証だ。
シーズン終盤、残り3つのレースはチームの年間の総合順位に影響を与える大切な試合だ。「ディスカバリーチャンネル」は、去年、スター選手のランス・アームストロングが引退し、チームの若返りと大幅な建て直しが必要とされている。そんな中、別府に今年100回目を迎える伝統のレース「パリ〜ツール」に出場するチャンスが回ってきた。ヨーロッパでも注目度の高いレースで、日本チャンピオンの走りがどこまで通用するのか。チーム内で"ポスト・ランス"を探す動きがあわただしくなる中、別府の真価が問われている…。
久々に胸が熱くなるドキュメンタリーだった。シャカリキのテルみたいな人が本当に日本からも出てくる時代になっちゃった。番組の中のセリフで
「プロのレースで、ただの完走は意味を持たない。」
監督の指示が優先するフランスのプロのロードレースでは、チームの勝利が最優先。「好きに走ればいい。」という友人の冗談に複雑な気持ちを覚えながらも、悔しい気持ちを抑えるのが大切だと表情を引き締めていた。他にも、同じチームメートからの「FUMIはバカンスに行かないの?」の質問に対し「日本人にバカンスはない。」と即答。自転車に必要な物以外何もない部屋が、別府選手の決意の堅さをあらわしていた。
何度もチームのために、集団のペースを乱す無謀なアタックをかけては、完全燃焼してリタイヤする姿は涙ぐましかった。いつか来るチャンスのために感情を殺して黙々と後方支援する男の姿も悪くはないと思う。だけど、いつか本当にこんな自転車レースに全てをかける男がチャンスを掴みとって欲しいと切に願ってしまうような番組だった。(こんなの見たら横浜まで電車でなんか行けないよ。) 
(*゚▽゚)は、もちろんのことファンになりましたが、興味のある人は別府選手の公式ブログがあるので見て下さい。
ただ完走を目指す人生を選びますか?
それとも
完走できないかもしれない夢を選びますか?